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明るい朝に集う家族のための家
横浜市南区の住宅地に計画した木造2階建ての住宅です。 
建主さんは共働き。家族で一緒にいる時間はどうしても限られてしまうそうです。 だから朝の時間を家族みんなで過ごす明るいダイニングがつくりたい、そんな建主さん家族の気持ちを大切にした計画です。

朝の光を大切にした、暮らしやすい住まい

一年を通じて朝の光がダイニングに届くようにします。そのために開口部の位置と太陽の角度・向きについて注意深くシュミレーションをします。リビングダイニングとキッチン、それと夫婦の書斎コーナーとはぐるっと回れるプランで連続し、つながります。使いやすく暮らしやすい住まいです。

明るい朝に集う家族のための家 外観模型写真
明るい朝に集う家族のための家 平面図
敷地は整形地ではあるけれど北向きの角地。北側と東側が道路となります。
どのような建物の配置とすれば朝の光が豊かなダイニングとなるかを、日射方向とその角度を季節ごとにシュミレーションしながら計画を進めます。LDKを2階にすれば採光面では有利になり、明るい室内は作りやすいのですが、敷地は道路面から1.7m程度上がった造成地のため、暮らしやすさの観点から、1階にLDK・水周りを配置しました。 

充実した書斎コーナーを作ります。
朝も夜も忙しく、家事をしながら仕事の準備をするという夫婦のために、彼らの書斎コーナーはLDとキッチンに隣接して設けます。机の手元を隠し、小さな本棚も設えることのできる程度の高さの仕切りが、書斎コーナーとLDを区切ります。ちょっと顔を上げればLDで過ごす皆と話すことができ、視線を下に落とせば仕事に集中できる、そんな書斎コーナーです。キッチンと書斎まわりはひとつづきの造作家具としてデザインします。 

キッチンとLDと書斎コーナーはぐるっと回れるプランです。
生活動線に行き止まりをつくりません。南側にはLDと書斎コーナーから続くデッキスペース、室内の広がりを外部に拡張すると共に、天気の良い日のもの干し場とします。1階西側には客間として和室をつくります。広さは6帖程度であるが、南に面した大きなテラス窓の先にはデッキがひろがる心地よい室内になるはずです。 

2階は、夫婦の寝室の他は細かく区切らずに子供の成長に合わせて間仕切りを考える、そんな大らかな扱いとしています。

明るい朝に集う家族のための家 断面図と内部の様子
明るい朝に集う家族のための家 立面図


外壁は左官系の塗り壁、屋根は金属板で仕上げます。
シンプルな外観に落ち着きと量感のある佇まいとなるでしょう。