36 空へと続くはしごのある立体的な狭小都市型住宅

東京都杉並区の旗竿地に計画した狭小都市型住宅です。
夫婦と子供一人の三人家族ですが、夫婦はどちらも多趣味で、とにかくそれぞれに趣味の部屋が必要、荷物も多いし・・・ということでした。
また建て込んだ周辺環境のなかで、どのように明るく気持ちの良い空間をつくることができるかを検討する必要がありました。

天井の高い立方体のような L・D・K

平面はコンパクトで無駄のないものですが、天井高を可能な限り高くして、空間のヴォリュームを大きくした計画です。天井を高くしたことで、趣味室の上にいろいろなものをしまったり飾ったりできるロフトを確保することができます。その結果、L・D・Kは立方体のようになり、どこか不思議な空間になっています。

光が語らう庭のような L・D・K

高い天井、豊かな表情を伴って窓やトップライトから入ってくる光、空へのびるはしご。静けさや平穏さ、光に染まる壁。あたかもこの場所は、光が語らう庭のようです。そんなL・D・Kを持つ家をデザインしました。



空へと続くはしごのある立体的な狭小都市型住宅 内観イメージ
空へと続くはしごのある立体的な狭小都市型住宅 平面計画1階
空へと続くはしごのある立体的な狭小都市型住宅 平面計画2階・内観イメージ
空へと続くはしごのある立体的な狭小都市型住宅 断面計画・内観イメージ
空へと続くはしごのある立体的な狭小都市型住宅 外観計画
旗竿地に計画した、天井高3.6mの広々としたL・D・Kを持つ家です。

平面計画は、単純でありながら生活や家族構成の変化に対応するように配慮しています。窓やトップライトからの光が、室内を立体的に、そして表情豊かなものにしていきます。
一階は寝室と洗濯・洗面・トイレ・浴室の水周り。できるだけ使いやすくコンパクトに。子供室は将来寝室を間仕切って確保します。

二階はワンルームの空間です。階段を境に一方をL・D・K、もう一方を趣味室とします。階段の上にかけたブリッジによって、このふたつはぐるっとまわれるプランとし、行き止まりのないスムーズな動線計画とします。階段と趣味室の天井部分に開放的なロフトを設け、収納スペースとして活用するように計画します。

屋根にはルーフテラスを設けます。ルーフテラスへアプローチするはしごは、あたかも空へのびていく道のように、高い天井高の室内を横切り、気持を空につないでいきます。