35 静かな光に包まれる美しい家


静かな光に包まれる美しい家

横浜市保土ヶ谷区の高台に計画した2階建ての住宅です。 ベンツのスポーツクーペを運転し、世界中を旅してまわる、とても元気な年配の女性と、その息子の二人が住む家です。
生活感が出にくい家にしたいということ、そして年齢のことを考慮した使いやすさを考えたい、とのことでした。

多角形の壁と窓がつくる美しい光

明るい室内、生活感の出ないリビングなど、大人のための美しい家をデザインします。
敷地の形状を生かした壁と開口部が少しずつ角度を変えながら多角形として連続し、室内を包み込みます。そこに様々な光が生き生きと宿っています。


リビングルームとダイニング・キッチンの分離

リビングルームとダイニング・キッチンを分離することにより、リビングルームに生活観を持ち込まないように計画します。


将来に備えたバリアフリー

また将来に備え、和室-ダイニング・キッチン-水周りが一直線につながるバリアフリーとし、毎日の暮らしにストレスをつくらないようにします。

バリアフリーに配慮しながら、日々の暮らしを楽しく美しく過ごせる、そんな住宅です。

静かな光に包まれる美しい家 内観イメージ・外観イメージ
静かな光に包まれる美しい家 平面計画
静かな光に包まれる美しい家 外観イメージ・断面計画
敷地はランドマークタワーなどの横浜の風景が一望できる丘の途中にあります。崖地状の不整形な敷地・既存の擁壁に対して、現在の地盤状況を変えないように建物の計画を行うという方針でこの提案をつくります。

敷地に対応することによって形作られた壁と開口部は、刻々と移り変わる光を静かに室内に導きます。朝日の入る窓、見晴らしの良いデッキへと続く大きな窓、あたたかな光がソファーの前を照らす窓。光のシークエンスは、様々なくつろぎの時をもたらします。

リビング・ダイニングと、その他の部分は明確に分けられ、生活感が表に出ないよう配慮されています。また同時に行き止まりの無いコンパクトな家事動線となるように、ぐるっと回れるプランとしました。将来バリアフリーが必要になった場合は、和室・キッチン・WC・洗面脱衣室・浴室を、一続きとすることが可能になっています。

美しさと機能性を併せ持つ、大人のための家です。


<玄関まわり>
玄関ホールから室内の気配が直接見えないように配慮しています。また靴やコートなどをしまうことができるクロークを設けます。

<キッチン>
キッチンなどの水まわりの出入り口がリビング・ダイニングから直接見えないように配慮します。独立したキッチンは、食事などの準備やアイロンがけなどの家事を行いやすくするために、作業台を室内の中央に設置します。

<家事動線>
キッチンから、洗面室、浴室、および和室へと一筋につながる家事動線を確保し、家事が楽しく楽にできるように設計しています。洗面室からは外部の物干しスペースに直接出入りが可能。浴室からは外の石庭がみえます。

<和室>
和室には収納式扉つきの仏壇スペースを設置します。和室北側壁面下部には地板を設け、床の間に見立てます。将来寝室として使用することも想定します。

<庭>
室内から庭に張り出すデッキには、近隣からの視線を考慮した腰壁を設けます。横浜の風景が一望できる広がりと眺望をこのデッキから得る事ができます。