48 地域で育む六角形の森のような集合住宅

地域で育む六角形の森のような集合住宅 室内のイメージ
長屋形式の集合住宅をつくる計画です。
敷地は都市近郊の典型的な分譲住宅地。正六角形平面を有するユニットの重なりと連なりを用いて、日射や採光通風等との関係を考慮しながら、面積や階の構成がそれぞれ異なる22戸の住戸を、中庭やパティオを挟みながら敷地全体に配しました。


正六角形平面のユニットで構成

正六角形平面ユニットを組み合わせた三階建てです。
窓からの太陽熱エネルギーを有効に活用すること、隣接する住戸同士の雁行関係、視線に対する配慮する等の理由から正六角形平面ユニットの組み合わせとしました。

様々な家族構成・暮らしかた・事情を受け止める住まい

住戸以外のプログラム(例:放課後児童クラブや小規模多機能型居宅介護施設等は今やすまいの一部かもしれません)にも使えるようにすることで、多様な人々が訪れ、関わることができるようになります。

屋外共有部はまちとの結び目

それが時の経過と共に成長し 、これを皆でシェアしあうことで、この集合住宅は少しずつまわりと結合し、みんなの森としての風景を醸成していきます。




地域で育む六角形の森のような集合住宅


<ユニットの重なりと連なりによって構成>
面積や階の構成が異なる22戸の住戸(専有テラス付)を組み合わせて敷地全体に配した長屋形式
ユニットをいくつか組み合わせて一戸を構成する
それぞれの住戸に必ず専有テラス(または庭)を設ける
ユニットで構成した住戸同士を上下左右に組み合わせながら、22戸の住戸を中庭やパティオを挟みながら敷地全体に配した長屋形式とする

<多様な暮らし方>
利用・時間をプログラミング住居者以外の人々ともシェアできるようにする
それぞれ異なるユニット構成の住戸を組み合わせて全体とする
様々な家族構成や暮らし方、事情を許容する住戸の他、スタジオや趣味の工房、放課後児童クラブや小規模多機能型居宅介護施設として使用することを可能とする
これらを核とすることで住居者以外の人がこの場所を訪れ、関わり、シェアすることが可能となる

<屋外共有空間をまちとの結び目にする>
敷地内空地および空間は共有とし、駐車スペースやポーチ、共有の庭とする
これらは住戸間の緩衝地帯となる
屋外共有空間は、人や光や風や声が出会い、関わり、通り抜けていくこの集合住宅と周辺環境との結び目となる

<太陽熱エネルギーの活用と室内温熱環境の制御>
東南・南・南西側には大きな断熱窓を設置し、有効に太陽熱を活用する夏はオーニングや植栽を組み合わせて日射対策を行なう
六角形平面のユニットの内部は、必要に応じて家具等により仕切るオープンプランとする
気密断熱性能を高め、住戸内全体の空気温度のムラをなくす
良好な風通しが可能な窓の配置を行なう
太陽熱温水器を活用した給湯システムとし、太陽熱エネルギーを有効利用する

<太陽光エネルギーの活用>
太陽光発電蓄電装置により共有部の照明等を賄い、非常時にこの集合住宅内で、また周辺地域との連携において開放・活用できるようにする