神奈川県三浦市に計画した、木造二階建ての住宅です。
敷地の先には小網代の森が広がります。また日当たりの良さを生かした畑で野菜や花々をつくりたい、そんな希望を建主は持っています。これに加えて、将来この家の一部を使って小さなカフェや雑貨を扱う店をはじめたい、そんなふうにも考えています。
光や風のとおりみちのような、家事と暮らしを楽しむ住まい
門のような外観、森へ続く土間、その先のデッキ、離れのように計画した和室や納戸などによってできる、光や風のとおりみちのような空間が、さまざまな使い方へとイメージをふくらませます。小網代の森の風景と共に生きながら、家事と暮らしを楽しむ、そんな住まいの計画です。
森と空へとつながる土間のある家です。建物の配置や大きさ、高さを工夫し、小網代の森をのぞむ敷地形状や環境を生かし、その魅力を引き出す計画とします。
道路側から小網代の森へとぬける土間を設け、この家の中心として位置づけています。土間が玄関ポーチ、L・D・K、たたみ部屋、屋根付テラス、デッキをつなぎ、建物内外の連続性と広がりを生み出します。豊かな光や影、風がそれぞれの場所に生まれます。身近に自然を体いっぱい感じながら、楽しく暮らせる家となるような計画です。
道路側からの外観横長で、すべての部分から小網代の森を見渡せる格好のロケーションを生かすために、建物は横方向につながる3つのヴォリュームで構成します。風景や環境と対話をするような外観です。土間は小網代の森へとつづくアプローチ。離れとした納戸の隣の扉は、駐車スペースとデッキや畑、庭をつなぐ近道になります。
土間の正面に続く小網代の森。土間を介して、いろいろな場所やくらしがつながる家です。土間を通り抜けて、外のデッキ、庭や畑に直接出入りができます。将来趣味の店として土間を使う場合にも、様々な可能性が楽しみになる空間です。