千葉県浦安市に計画した木造二階建ての住宅です。
敷地周辺は落ち着いた住宅地。整然とした印象の場所でしたが、周りの家が接近して建っているので、採光に工夫が必要でした。建主さんは若いご夫婦。これから増えるであろう家族のことも考えながらの家づくりです。
構造現しの片流れ天井、高窓、暖かな陽光がつくる居心地の良い場所
高窓から空が見える、シンプルでモダンな印象を与える外観の家です。
一階は、機能的・動線的にシンプルになるように計画しました。二階は、構造現しの片ながれの天井や、高窓、アウトドアリビングへとつづく開口部から導入される暖かな陽光が、居心地の良い場所をつくる、どこか懐かしい納屋のような、そんな空間となるように計画しました。
この家で考えたことは、以下の4つのことです。
1. 敷地は無理に造成などをせず、建物の計画によって心地よい空間を生み出すことを目指す。
2. シンプルで明確な平面計画とし、行き止まりのないスムーズな動線計画とする。
3. 構造は単純かつ合理的な架構を考え、この計画では木造軸組工法とする。
4. 斜線制限によって生じる、片ながれの天井を生かした採光計画。開口部の位置や大きさに配慮し、明るく開放的なリビング・ダイニングを計画する。
一階は、ビルトインガレージ、寝室、書斎としても使えるWIC、トイレ付の洗面所と浴室を配置しました。WICからも洗面所にアクセスできるぐるっと回れるプランです。
二階は、屋根の構造を現しとした片流れの天井の下に、アイランドキッチンスタイルのキッチンとリビング・ダイニングを設けます。その奥に仕切れば予備室あるいは子供室としても使える部屋を設けます。リビング・ダイニングから連続するデッキのテラスも楽しい場所になるでしょう。しばらくの間はこのふたつをワンルームのように使うこともできます。トイレもキッチン背後に設置します。
シンプルで明解な輪郭の中に、どこか懐かしい納屋のような雰囲気の室内を内包した、居心地の良い住まいとなりました。