40 奥に細長い敷地につくる心地よい図書室のような住まい

奥に細長い敷地につくる心地よい図書室のような住まい

東京都世田谷区、奥に向かって細長い敷地に計画した木造二階建ての住宅です。
友人や知人などが大勢集まってホームパーティーをしたり、趣味の自転車を楽しむことができる家がほしいというのが建主さんご夫妻の希望でした。

楽しい時間と落ち着いた時間を包み込む大きなワンルーム

建物二階に幅3.6m×長さ12.28mの奥行きのある大きなワンルームをつくります。天井は片流れ、低いほうは2.25m、高いほうは4.87mの高さです。
この空間は、壁全体を本棚にした心地よい図書室のような雰囲気になります。心地の良い光や風がこの空間で過ごす人を静かに包み込みます。皆が集まってわいわいがやがや楽しい時間、適度な距離感のある夫婦二人の静かで落ち着いた時間、その両方を実現する素敵な家です。



奥に細長い敷地につくる心地よい図書室のような住まい 室内のイメージ
奥に細長い敷地につくる心地よい図書室のような住まい 平面計画
奥に細長い敷地につくる心地よい図書室のような住まい 断面計画
奥に細長い敷地につくる心地よい図書室のような住まい 外観の計画
間口が5.4m程度・奥行きは19m程度という「うなぎの寝床」のような特徴的な敷地に計画した住宅です。周囲には家々が建て込んでおり、プライバシーを確保するのもなかなか厳しい敷地です。

二階に設けたLDKは奥行きのある一室空間です。そこに片流れの吹抜天井をかけました。表情豊かな光が妻側の三角形の高窓や、トップライト、バルコニーから室内に導入します。光の変化は、暮らしに豊かな色合いを与えていくことでしょう。光の情景は、ここで暮らすご家族や集まられるご友人を静かに包み込んでいき、心地よい時をつくりだしていきます。

玄関は大きな土間になっています。自転車を何台か置いても十分余裕のある広さです。その奥は、ユーティリティー・大きなウォークインクローゼット・寝室とつながります。

二階は幅3.6m×長さ12.28mの奥行きのある大きなワンルームです。間にスケルトンの階段を挟み、一方をダイニング・リビングエリア、もう一方をキッチンエリアとします。キッチンエリアの一角にはバルコニーやルーフテラスを設けます。二階全体をぐるっと回れるぷらんにします。ダイニング・リビングエリアの天井は片流れの吹抜け天井です。プライバシーを考慮しながら採光や通風を有効に確保できるように、高窓やトップライト、バルコニーやルーフテラスを配置し、明るく気持の良い住まいを実現します。

ダイニング・リビングエリアの片側壁面は、壁全体が棚になっています。心地よい図書室のような雰囲気です。棚には書籍やCD、オーディオ機器などを収納します。テーブルは長くて大きなものを選びます。皆が集まったときにも重宝し、また二人でいるときにも、それぞれの居場所がつくれます。

「うなぎの寝床」の特徴を有効に生かした素敵な住まいです。